日本と大陸をつなぐ海上交易拠点の役割を担っていた壱岐島に、大陸から蒸留技術が伝わり麦焼酎が生まれたのは今から500年ほど前のことです。
壱岐島には、長崎県で2番目に広い肥沃な平野があり、古くから米と大麦などの穀物が盛んに栽培されていました。焼酎造りは、その米と大麦を原料に、16世紀に始まりました。
壱岐焼酎は大麦と米麹を2:1の割合でブレンドして作られます。麦由来のさわやかな香りと米麹の甘味、貯蔵熟成された酒が多く、まろやかな味わいが特徴的です。
1995年には世界貿易機関(WTO)から「地理的表示」の産地指定を受け、ウイスキーのスコッチやワインのシャンパンのような、地域ブランドとしての地位を与えられました。
現在、島内には7つの蔵があり、どの蔵も伝統の製造法を守りながら、独自の個性や美味しさを追求しています。近年、壱岐では麦焼酎の伝統を守る一方で、新しい流れも登場。日本酒やクラフトジン、クラフトビールまで、種類もさまざまです。
クラフトビール「ISLAND BREWERY」
創業130年以上の老舗酒蔵『原田酒造』が歴史ある酒蔵をリノベーションし、2021年5月にオープンした『ISLAND BREWERY』。壱岐焼酎にも使われる白麹を材料にしており、魚に合うビールをコンセプトにした”クラフトビール”です。
醸造所内にタップルームを併設。ガラス越しに発酵タンクが見えるカウンターで、造りたてのビールを常時数種類味わえます。
地元特産の新鮮な魚介類を使ったフィッシュ&チップスやイカリングなど、ビールと相性抜群のフードメニューも用意。島内の飲食店や宿泊施設でも、『ISLAND BREWERY』のクラフトビールを楽しめる店が増えていますので、滞在中にぜひお楽しみください!
壱岐麦焼酎ベースの"クラフトジン"
・壱岐の蔵酒造「JAPANESE CRAFT GIN KAGURA」
「SDGs 未来都市」に選ばれた壱岐市の企業として、「フードロス問題」を意識してボタニカルを選定。規格外等で年間30万トンも廃棄されるアスパラガス、少しでもキズが付くと出荷できないイチゴ、柚子胡椒の材料として皮だけが使われ廃棄されていた柚子の果汁を使用しています。苺のフルーティーな香りの中に、キレのある柑橘の香り、スパイシーさもあり和食に合う味わいのジンです。
お好みのスピリッツを選定し、オリジナルのジンを造る体験も新しく登場!造ったジンは持ち帰れるのでお土産にも最適です。→世界に1 本だけのオリジナルGIN ブレンド体験
・重家酒造「OMOYA GIN」
重家酒造の壱岐麦焼酎をベースに、ジュニパーベリーと壱岐産のゆずをオリジナルの配合で漬け込み造ったJapanese Craft Gin。八角型のラベルは、壱岐島をイメージしたもの。壱岐島は、昔「生き島」と呼ばれ、勝手に移動してしまうと考えられ、それを防ぐために創造
神は、壱岐が動かぬよう八本の柱を使い鋼で繋ぎ止めたという八本の柱伝説から来ています。ジュニパーベリーはもちろんの事、ゆずの風味が特徴的にきいたGINに仕上がっています。【東京ウイスキー&スピリッツコンテスト2022(TWSC)で金賞受賞!】
日本酒 ・重家酒造「横山五十」「よこやまSILVER」
壱岐は米作りが盛んで、1902年には17蔵もの日本酒蔵がありました。時代の流れから島の酒蔵は減り続け、最後に残ったのが『重家酒造』。一度は日本酒造りを断念しましたが、平成3 0 年、“28年ぶり”に日本酒造りを復活し『横山五十』や『よこやまSILVER』など、人気銘柄となっています。
2024年4月14日に京都市の松尾大社で開かれた「第7回酒-1グランプリ」で、日本酒「よこやま」がグランプリを受賞しました!九州の酒蔵の受賞は初めてです!
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壱岐焼酎のみならず、クラフトビールやクラフトジン、日本酒などいろいろなお酒にあわせて、これからが旬の「うに」や新鮮なお刺身、年間900頭ほどしか出荷されない幻のブランド牛「壱岐牛」などの壱岐グルメをご堪能ください。
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