島の宝観光連盟

隠岐の島町にて「牛突き夏場所大会」が開催!!

夏場所大会は、年に3度開催される本場所大会の一つ。横綱、大関と勝負をつける大会は圧巻です。

8月15日、隠岐諸島の島後にて牛突きの夏場所大会が開催されました。

今回はそんな隠岐の伝統行事「牛突き」をご紹介します。

9月、10月にも本場所大会が開かれますので、ご興味を持っていただけましたらぜひ隠岐へ観戦にお越しくださいませ。また本場所大会以外にも観光牛突きも行われております。

牛突きの由来-後鳥羽上皇のご配流-

隠岐牛突きは“後鳥羽上皇”無くしては語ることが出来ません。

1221年「承久の乱」に敗れた後鳥羽上皇は都を追われ、隠岐諸島の1島、海士町へご配流の身となり、傷心の隠岐暮らしを行っておられました。
そんな時、たまたま牧畑で見かけた元気な子牛達が角を突き合わせ戯れている姿を大変興味深くご覧になられ、それを見ていた里人達が上皇をお慰めしようと、島の雄牛を集め闘わせたのが、隠岐牛突きの発祥と云われております。

それから、海士町に限らず隠岐の島町はもちろん隠岐全島にて隠岐牛突きが伝承し、各島で行われてきました。
その後、社会の発展による農耕牛の減少や、畜産牛の拡大により、現在は隠岐の島町だけに受け継がれてきている由緒ある伝統文化となっております。

突き牛と隠岐独特の「綱取り」

突き牛の体重は、前頭(引分戦を行うような比較的若い牛)までの牛は約400~900kg、関脇、大関、横綱の勝負を突ける重鎮クラスの牛になると約900kg~1,000kgを超すほどの巨牛となります。突き牛としての活躍するのは大体2歳~6歳ごろまでで、基本的には実力が同じような相手牛との稽古を行いながら成長していきます。

また隠岐の牛突きの特徴として、牛の鼻に付けた【鼻綱】を持ち、牛を横で鼓舞・リードする「綱取り」と呼ばれる役があります。この綱取りが付くのは全国を見ても隠岐牛突きだけです。

なぜ、隠岐牛突きには「綱取り」役が存在するのか。
その鍵を握るのも前述した“後鳥羽上皇”が大きく関係しております。
牛同士の突き合いは見ての如く、大変危険です。そんな牛がご覧になれている後鳥羽上皇に危害を加えないよう綱取り文化が始まっていると云われております。

その他にも、大切に育ててきた愛牛をなるべく傷つけず成長させるためや、対戦中、牛を鼓舞・リードし本来の力を発揮させるため等の理由から今でも綱取り役があり、隠岐牛突きにとって非常に重要な役割を担っております。

本場所大会-年に3度の特大イベント-

本場所大会は年3回隠岐の島町内の各所で行われ、まず出場牛の土俵入りから始まります。土俵入りでは、開催地によって座元(地元の突き牛)・寄方(地元以外の突き牛)に分かれ、座元牛から土俵入りを行います。各突き牛の塩振り役(通る道を清めるため塩を振る役)の後を突き牛、のぼり旗を持ったヒイキの人達が続き、芝切り戦(初戦)を戦う牛から順に横綱牛までが土俵入りします。

土俵入りの際は《相撲甚句》と呼ばれる独特の囃子をそれぞれの突き牛ヒイキが唄います。相撲甚句は、隠岐古典相撲に由来し、隠岐の島町のイベントごとには欠かせない囃子です。

土俵入りが全て終わると、いよいよ牛突きが始まります。

番付は、芝切・前頭・関脇・大関・横綱に分かれており、番付の低い芝切戦から順に取り組みが行われます。芝切戦、前頭戦が終わると、勝負をつける関脇戦、大関戦、横綱戦が始まります。牛突きの最中には、各牛の関係者も固唾を飲んで見守ります。

8月15日開催の夏場所大会牛突きの風景

大熱戦の結果、勝利した突き牛には、関係者やヒイキの人達が群がり、勝利牛の背中に飛び乗り「ほいさっ!ほいさっ!」と荒々しい祝福を行います。本場所大会は隠岐牛突き関係者のみならず、島民や観戦した方全てが熱狂する隠岐の島町の熱く盛り上がる大会です。

牛突き本場所大会のスケージュール

〇夏場所大会
開催日…8月15日
開催場所…隠岐モーモードーム
アクセス…西郷港より車で約10分
駐車場…あり(無料)
料金…大人:1,000円(中学生以下無料)

〇八朔奉納牛突き大会
開催日…毎年9月上旬の日曜日 ★2024年は9月1日!!ぜひお越しくださいませ♪
開催場所…屋那闘牛場(都万)※例年と会場が異なります。2024年はこちらの会場になります
アクセス…西郷港より車で25分
駐車場…限りあり(無料)※乗り合わせ推奨
料金…無料

〇一夜嶽奉納牛突き大会
開催日…毎年10月中旬の日曜日
開催場所…一夜嶽牛突き場
アクセス…西郷港より車で約40分
駐車場…限りあり(無料)※乗り合わせ推奨
料金…無料


★本場所大会共通のお問合せ先・・・隠岐の島町役場商工観光課(08512-2-8575)

観光牛突きのご案内(事前に開催スケジュールをご確認下さい)

本場所大会の他、全天候型闘牛ドームである、隠岐モーモードームにて【観光牛突き】も開催しております。不定期開催になりますので、観光牛突きスケジュールについては下記リンク[観光牛突きスケジュール]より、詳細をご確認ください。

〇観光牛突き
開催日…不定期開催(詳細は右リンクよりご確認ください→観光牛突きスケジュール
開催場所…隠岐モーモードーム[MAP]新しいタブで開きます
アクセス…西郷港より車で約10分
駐車場…あり(無料)
料金…大人(中学生以上):1,500円、小人(小学生以下):750円
お問合せ…隠岐の島町観光協会(08512-2-0787)

隠岐の島町が誇る熱き伝統、隠岐牛突きを是非ご覧ください。